行政書士試験|「記述対策」始める時期と勉強方法を紹介

記述対策 行政書士試験

行政書士試験において、記述式は民法が2問行政法が1問計3問出題されます。

1問20点の配点があり、300点満点中の60点を占め、記述式問題で高得点を取ることができれば、合格はかなり楽になります。

逆に言うと、3問しか出題されないため、3問ともまったく知識のない問題が出題されてしまった場合、配点が大きい分、致命的になりかねません。

「記述式を制する者が行政書士試験を制する」と言われる所以が、その配点の高さにあります。

当然、記述抜きで180点取れる知識がある方は問題ないですが、取れる方のほうが少数かと思います。1問20点の満点は取れなくても、部分点は確実に取りたいところですよね。

記述式問題をかなり不安に思っている方も多いかも知れません。

わたしは記述式問題に関して、『3問とも知らない問題がでたらどうしよう』と、本当に不安でした。記述抜きで180点取る自信なんてありませんでしたし。

しかし、令和3年の行政書士試験、記述式で50点取れ、合格することができました。

ここでは、わたしが行った記述式の勉強方法と始めた時期を紹介します。
みなさまの何かしらの参考になれば嬉しいです。

この記事でわかること

記述式問題の勉強方法

記述対策はいつから始めればいいのか

記述式

記述式問題の勉強方法

記述式問題の勉強方法のポイント
  • 自分で問題を作る
  • 記述式問題集で勉強する

一つ目は、「自分で問題をつくる」です。

択一式の過去問を解いている時や、テキストを見ている時に、『ここは記述問題にできそう』と思えるところがあれば、自分で問題をつくってしまうという方法です。

使用するのは方眼ノートです。記述式問題は45文字以内で書かなければなりません。

パッと見で字数が分かるので、横列が15文字の方眼ノートを使用しました。
上段半分に問題を記載し、下段3行に答えを記載するというやり方です。

問題を考えるということのメリットは、キーワードに強くなるということです。
その理由は、重要と思ったキーワードや条文から問題を作るからです。

分かりにくいかもしれませんので、実際に作った問題を具体例として紹介します。
あくまでも、自分で考えた一例ですので、知識として参考にはしないでください。

覚えたいキーワード

口頭の提供

答え

Aは、弁済の準備をしたことをBに通知し、受領の催告をすれば良い。これを口頭の提供という。

考えた問題

AがBにテレビを売った。Bが予め受領を拒んだ場合、Aが履行遅滞とならないためにはどうすれば良いか?それを何というか?

覚えたキーワード、重要なキーワード、条文があって、それから答えを作る。その答えになるような問題文を考えるといった流れです。

上の例でいうと、答えに「口頭の提供」という言葉が入る問題を作らなければなりません。

自分で作る問題なので、凝った問題文を作ることは必要ないです。自分で考えた答えなので、満点の問題でも答えでもありませんが、同じ論点の問題が出た時に、「口頭の提供」「受領の催告」「通知」「弁済の準備」などのキーワードは書けるので、部分点は獲得できます。

この方法の良かったところは、答えから逆算して問題文を作るので、アウトプットの要素が大きいところ。

条文を答えにする場合でも、その条文を導き出す問題文を作らないといけない為、ただ条文の暗記作業をするよりも、条文のキーワードを覚えられるようになると思います。

「自分で問題をつくる」ことは、記述式問題を完璧に書ける練習というよりは、その問題となるキーワードを確実に書くため部分点を確実にとるための練習かなと思います。

そして、重要な条文などのキーワードを覚えることは、当然、択一式の勉強でもあるので、択一式の問題を解きながら、記述用の問題を作っていくという流れで行っていました。

二つ目は「記述式問題集で勉強する」です。
普通ですよね。そう、普通なんです。
結局は、数こなさないと記述問題には強くならないのだと思いました。

記述式の対策として、あまり知識がない問題が出た時にも、なんとか部分点を取れるキーワードを書けるようにならなければなりません。

記述式問題を解くことに慣れていなければ、「書くこと」ができません。たとえキーワードの一つが分かったとしても、部分点を貰えるように書くことができません。

人によっては書き方がわからない・・とまったく何も書けなくなってしまうかもしれません。

「書く練習」をするためには、多くの記述式問題を解く必要があります。

そのためには、多くの問題が記載されている記述式問題集で、「書くこと」に慣れるのが一番良いとおもいます。

記述式の問題集には、過去に出された問題の傾向と対策や、解答する際の書き方のテクニック、解答を導く際の考え方も載っていますので、独学で勉強されている方には必須の勉強方法と思います。

わたしは【TAC行政書士講座 みんなが欲しかった行政書士の40字記述式問題集】を使用しました。

記述式対策を始める時期

記述式対策を始める時期ですが、結論から言うと、いつでも大丈夫だと思います。

択一式問題の合間に行っても良いと思いますし、記述式問題だけの勉強時間を取っても構わないと思います。

始める時期に正解も不正解もないと思います。
みなさんの参考になるかどうか分かりませんが、わたしの始めた時期を紹介します。

3月から行政書士試験勉強を始めて、行政法と民法の一通りの勉強が終わったのが、6月です。
6月からスケジュールを週単位に変更しましたので、「自分で問題を作る」ことを択一式の勉強と並行してやっていました。
最終的に自分で作った記述式問題は150問程度です。

行政書士試験の勉強スケジュールについては、こちらを参考までにどうぞ。
過去記事→行政書士試験 勉強スケジュール

記述式問題集を購入したのは、8月です。
8月以降は、1日30分は記述式の勉強をする、と記述式対策の時間を取って勉強するようにしました。

記述式対策の勉強は、キーワードを覚えることになり、択一式の勉強にもなりますので、もっと早い段階で記述式問題集を購入して勉強しても良かった思います。

まとめ

行政書士試験において、記述式は配点が大きく、合否を左右する重要なものです。
3問しか出題されないため、まったく点数が取れないと致命的になりかねません。

各問題、満点を取る知識がない分野が出題されても、なんとか部分点を獲得できるように「書く練習」が必要です。

書くことができるようになるためには、問題を数多くこなすことが必要です。

択一式と多肢選択問題だけで180点取る実力の無かったわたしには、記述式問題は大きい要素を占めていました。

自分で問題を作ることでキーワードを覚え、問題集を使い多くの問題を解く!!
わたしは、この勉強方法により令和3年の本試験、記述問題で50点獲得することができました。

わたしの経験がみなさんのお役に立てれば幸いです。

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