資格試験の勉強するときに、気になることは、勉強方法、勉強時間、勉強にかかる費用があると思います。
行政書士試験においても、予備校に通った方がいいのか?独学でも大丈夫なのか?通信講座はどういったものか?
こんな悩みを抱えている方も多いかと思います。
わたしも、学習を始める前に、独学、通信講座、予備校についていろいろと調べました。
ここでは、独学、通信講座、予備校、それぞれのメリット・デメリットを紹介します。
独学のメリット・デメリット
独学のメリットとデメリットを解説します。
独学のメリット
①学習費用を抑えられる
②自分のペースやスケジュールで学習できる
①学習費用を抑えられる
独学の場合は、市販されているテキストと過去問で勉強するのが一般的かと思います。
テキストや過去問の購入費用として、1万円から2万円程度は必要です。
それでも通信講座を受けることや、予備校に通うことと比べると費用はかなり抑えられます。
②自分のペースやスケジュールで学習できる
勉強に費やせる時間や、勉強できる時間帯は人それぞれ違うものです。
働きながら資格取得を目指す人が多い行政書士試験であれば、なおさら人によって学習できる環境は変わってきます。
学習スピードや、各科目の得意不得意も人によって違いますから、自分のスケジューリングで勉強できるのはメリットになります。
たとえば、苦手な科目に時間を多く取ることもできます。
逆に、苦手な分野はある程度見切りをつけて学習時間を減らすなど、体系立てて勉強できる人には、独学も合っているかと思います。
独学のデメリット
①計画的に勉強できる人しか向かない
②法律初学者には余計な時間がかかる
③質問できる人がいない
①計画的に勉強できる人しか向いていない
独学は当然ながら一人で勉強します。
どの時期に、どの程度まで知識がついていればいいのか?
1日にどのくらい勉強すればいいのか?自分の勉強方法は合っているのか?
一人で勉強するので、そういった不安も積もってくるかと思いますし、自分自身では正解も分かりません。
本試験で180点以上取るための勉強を、長期的に計画し、それをコツコツやり遂げる根気が必要となります。
そして、一人孤独に勉強していても、不安を乗り越えられる精神力も必要になってきます。
②法律初学者には余計な時間がかかる
法律用語というのは、日常生活では馴染みがないものも多くあります。
テキストを読んでいても、過去問を解いていても、用語の意味が分からないといったことが往々にしてあります。
そういった時は、ネットで調べるのですが、かなりの時間がかかってしまいます。
法律初学者にとっては、法律用語の読解も必要となるので、質問する相手がいない独学では、余計な時間を費やしてしまうかと思います。
③質問できる人がいない
質問できる人がいないと、分からないことがあれば、自分で調べるしかありません。
ネットで調べるにしても、テキストなどで調べるにしても時間がかかってしまいます。
働きながら試験合格を目指している方にとっては、少しの時間も惜しいと思うので、行き詰まったときに人に聞けない環境というのは、デメリットになるかと思います。
通信教育のメリット・デメリット
続いては、通信教育のメリット・デメリットを紹介します。
通信教育のメリット
①体系化されたカリキュラムがある。
②学習のスケジューリンングがされている
③スマホ対応している
①体系化されたカリキュラムがある
通信教育にしても予備校にしても、その道のプロの人たちが作ったカリキュラムがあります。
順序よく、効率よく学習していけるカリキュラムがあるのは、特に、初学者の方にとっては心強いと思いますし、どこから手をつけていいのか分からない、といった迷子になることもありません。
体系化されたカリキュラムがあると、独学に比べて学習効率は上がるはずです。
②学習のスケジューリングがされている
だいたいの通信講座では、6ヶ月から8ヶ月程度の期間で合格を目指すようなスケジュールが組まれています。
何ヶ月目までに、ここまで進む必要があると明確にわかるスケジュールがあるので、学習の進行具合がよく分かります。
試験直前期になって、学習が遅れていることに気づいても時すでに遅し・・・
のような、悲惨なことは、通信講座のスケジュールを守れていれば避けられるはずです。
③スマホ対応している
働きながら資格取得を目指してる方、家事や育児をしながらの忙しい中で、勉強時間を捻出しなくてはいけない方にとっては、隙間時間をいかに有効活用できるのかが勝負になります。
ほとんどの通信講座において、テキストのみではなく、スマホでも勉強できるような環境が整っています。
机にガッツリ向かう時間を取れないときに、有効に勉強できるツールがあるのは、本当に助かります。
通信講座のデメリット
①独学よりも費用がかかる
②質問の返答がタイムリーに返ってこない
①独学よりも費用がかかる
通信講座の費用は、およそ6万円〜10万円程度です。
独学で学習するよりも費用がかかってしまいます。
通信講座の内容によっては、追加でDVDの販売があったり、直前の予想問題の販売があったり、追加で費用がかかるものもあります。
トータルとして、10万円前後の費用はかかると思っておいたほうが良いでしょう。
教育訓練給付金制度(厚生労働大臣の指定を受けた教育訓練を受講・修了した場合に、その費用の一部が教育訓練給付金として支給される制度)の対象となっていることが多いので、その制度を利用して、申請をすれば、給付金を受けられます。
②質問がタイムリーに返ってこない
通学型の予備校と違って、通信講座では質問事項はメールや質問フォームで受け付けられます。
当然、返答があるまでに時間がかかる場合が多く、こちらの聞きたかった質問の答えが返ってこないこともあります。
要は、文章で質問するので、文章の答えが返ってきますが、回答者側はこちらの理解度を認識することができません。
よって、そこを聞きたかったんじゃないのになぁ!!となってしまうことがあります。
予備校のメリット・デメリット
最後に予備校(ここでは通学型の予備校を想定しています)のメリット・デメリットを紹介します。
予備校のメリット
①勉強できる環境が強制的につくれる
②周りに同じ目標を持つ仲間がいる
③詰まればすぐに質問できる
①勉強できる環境が強制的につくれる
誰しもが、毎日コツコツと勉強できるわけではありません。
独学にしても、通信講座にしても、勉強をするのもしないのも、自分の意志の問題になります。
通学型の予備校に通えば、予備校の講義に出席さえすれば、強制的に勉強できる環境をつくることができます。
高額な費用を払って通学するのですから、合格しなければお金がもったいないと思う人も多いでしょうから、通学するモチベーションも上がるかと思います。
②周りに同じ目標を持つ仲間がいる
行政書士試験に限らず、資格試験においては、途中で挫折する方が一定数いらっしゃいます。
特に、行政書士試験のように、ある程度勉強時間を費やさないと合格できない資格の場合は、挫折する人の割合は多くなります。
令和3年の本試験においては、受験申込者数=61,869人に対し、実際に受験した人数は47,870人です。
申し込みをしたけれど、受験しなかった人が14,000人もいることになります。
願書を出すことにもたどり着けなかった方を含めると、多くの方が道半ばで挫折したことになります。
そんな厳しい行政試験勉強において、同じ目標を持っている仲間が周りにいるというのは、大きなアドバンテージになります。
③すぐに質問できる
講師の方に直接質問できるのは、素晴らしいことだと思います。
直接質問できるのですから、こちらの理解度を把握してくれるでしょうし、回答がこちらの質問の意図とずれていれば、すぐに是正した質問ができます。
分からないところで詰まってしまって、先に進めないとなれば、挫折してしまう可能性が上がってしまうので、直接質問できる環境はすごいメリットです。
予備校のデメリット
①場所的、時間的に拘束される
②独学、通信講座よりも多額の費用がかかる
①場所的、時間的に拘束される
通学型の予備校の場合、講義に出席できる時間的な余裕がないといけません。
急な仕事や残業などで講義に参加できない場合や、休みが不定期の仕事をされている方の場合は、講義に出席できるスケジュールを組むことも困難になります。
したがって、ある程度自由に、学習に時間を費やせることが条件になります。
また、自宅の近くに予備校がない方にとっては、通学するのは大変でしょうし、通学時間がかかってしまうのもデメリットになります。
②費用の負担が大きい
通信講座がおよそ6万円から10万円程度の費用に対し、予備校は20万円程度になります。
高額のため、誰しもが選択できる手段ではありません。
ある程度、時間的にも経済的にも余裕がある方であれば、予備校に通うのは、おすすめです。
まとめ
わたしは、仕事が不定休であったため、予備校に通うことは物理的に不可能でした。
独学では、どうやって勉強すれば良いか分からなくなると思ったので、通信講座を選択しました。
独学、通信講座、予備校、それぞれにメリット・デメリットがあります。
ライフスタイルや、勉強する環境、コツコツと勉強できる性格かどうかなど、ご自身にあった学習方法を選択できれば、自ずと合格が近づいてくると思います。
わたしの経験がみなさんのお役にたてれば幸いです。
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